カオス・アザファウスト
First・アーカイプによって創られた神々の一人。混沌神。飄々とした性格で、娯楽主義者。他人をからかうのもお手の物である。それでも一応芯はしっかりしているようだが…?
”*****”を持ち、それにより”世界の枝渡り”という能力を持つ。世界樹の世界間を自由に繋ぎ渡ったり、また自分以外の他者や物を渡らせることもできる。
自分のいる世界を飛び出し、様々な世界を渡り歩くことを趣味としていたが、ラタトスクにより「世界の秩序を乱すもの」として認識される。襲撃にあい、能力を剥奪されかけるが、「異世界に強く干渉しすぎないこと」と「探し物を手伝うこと」を条件に免れる。
以後はラタトスク、ドゥ、シィ、レイと共に世界樹の管理人を務めている。
「まあ見ててよラッタちゃん。混沌神サマのマジックショーの開幕さ!」
「捕まえられるものならやってみなよ!世界の枝渡り!!」
「え?彼なら僕が連れてきたヨ。名前は確か…」
バグ・ダーイン
世界樹に巣食い、世界を蝕むバグのうちの一種。バグの中では特に強大な捕食能力を持ち、捕食特化型、またはその見た目からゼリー型、スライム型などと呼ばれることもしばしば。しかし基本型のドヴァリンが進化した、というわけではなく全く別の種だと考えられている。
捕食の際は、意識的にそのゼリー状の身体にドヴァリン同様の「蝕む」成分を込めることができ、同じようにモノを紫色の粒子に分解する。その粒子を腹部(赤い部分)に吸収しているらしく、ある程度捕食すると腹部が膨らむようになっている。空腹の際はゼリー状の身体を巨大化することもでき、その大きさは一匹で街一つ飲み込むほどである。一匹で広範囲を捕食するためドヴァリンほど群れをなすことは少ないのだが、それ故に巨大化するまで発見しにくいのも恐ろしさである。
しかしドヴァリンに比べ移動速度は遅かったり、寄生能力が低いなどといった特徴もある。寄生した際は、思考や挙動は乗っ取れるものの言語を操ったりはできない模様。その点や、ダーイン自体の挙動から思考レベルはドヴァリンより低いのではないかとされている。
因みに、戦闘能力特化型のドゥネイルがいるためか比較的にダーインは戦闘に関して他の種に劣るとされがちだが、前述の捕食能力があるため実際そんなことはない。
「.....................」
夜明けの君
”生きていた者たちが消えた世界”において 世界の君 から生を受けた一人。夜明けの空。
「これは、何?」
「何が正解かなんてわからないよ。でも、どうしたい、っていう気持ちは僕の中から込み上げてくるんだ。」
「僕が僕になってはじめて、君と会えたよ。」
四神反乱
First・アーカイプが創った世界において、太古、上界と下界がまだ混ざり合っていた時代の出来事。First・アーカイプより創られた神々である
空神エスパティム・ストヴァ
時神ライティ・ツァイト
形神フォルマ・ヴォルマ
命神リウ・アミナス
が上界下界の支配を目論み起こした反乱のこと。
結末としては、他の神々とロイグ・リブ・ドーアを中心とした人間達の協力によって鎮圧された。この出来事をきっかけに、上界と下界は基本的に隔たれることとなる。
今の時代では、神話の一部として語られる物語である。
First・アーカイプ
ラタトスクによって創られた創造神の一人。その羽から数多の神々を生み出し、世界樹の枝の一本である世界を創り上げた。
世界創造後は翼は短くなり力の殆どを失い、世界を見守る立場についていたが、この際に『四神反乱』が起きてしまう。
人間のロイグと共に四神反乱をおさめてからは、四神の力であった時、空、形、命の力を自らのものとし、上界と下界に強く境界を引いた。
しかしそれから何年も後、バグに寄生されたエテルネルにより時の力を奪われてしまう。そのままエテルネルに全ての力を奪われてしまうのを避けるためFirstは自身の力うち、命の力をムーラ・アーカイプ、形の力をフィヨルド・アーカイプという人の姿に変え下界へと逃した。その後自身は空の力を使い姿をくらました。
「First・アーカイプと申します。一応この世界の創造神、といったところでしょうか。」
「あなた達には辛い思いをさせました。本当に、ごめんなさい。」
「この戦いに悪などありません。皆が正義であり、皆が被害者なのです。」
『干戈の災厄』guerra-guerra-guerra
アルカディアの荒野。
雨が地に叩きつけられる音。
銃が弾丸を放つ音。
そして、赤子の泣く音。
三つの音が鳴り響くなか、一人の女性が吐き出すように声を絞る。
「ど、どうかお願いします! この子だけは……この子だけは!!」
その影が地面へ伏してまもなく、三つの音は二つになった。
時と場所は変わって、 ここはソリディア。
星の力の固形化物であるクリスタルの採掘で有名な星であった。 有名であったがために、目をつけられたわけだが。
この星がソリディアと呼ばれるのも、この日で最後であった。
『アーハハハハ』
最後へと向かう星に、笑い声が響く。もっとも、この声を耳にした者がいたのかどうか。それはわからない。
『ハハ、ハハハハハハ』
この星の最後が、愉快なものであったのか。それは笑い声の主にもわからない。彼が笑うのは、笑わない理由を持たないからであった。
自らの手で自らを破滅に導く生物というのは実に不思議な存在のようであったが、彼にとってそれは当たり前と変わらない。
空が黒いのと同じで、 それがそういう性質を持っているだけのこと。 時が流れると植物が華を咲かせるのと同じように、時が流れると華が枯れるのと同じように、時が流れると人は争い、滅んでいく。 今まで見てきたのがみんなそうだったのだから、否定する理由もない。
その時、一発のこぼれ玉が、彼の半身を貫いた。
『アー』
思いがけない出来事に笑い声が止んだ。はじめて感じるその感覚に、集中する。
なんだろう、これは。 さっきまで半身があった場所から、強い感覚に襲われる。 気持ちの良いものではない。 少ししてから、自分がこの感覚を拒んでいるのがわかった。
しかしそれ以外に変化はなかった。少々この感覚が気になるが、どうしようもない。時間が過ぎてどうなるか試してみるしかない。もしこの感覚が一生付きまとってくるなら 鬱陶しい限りだが、どうなるかなんてわからない。
とりあえず、この星は今日終わるのだろう。
しかしこの生物たちは 再び何処かから湧いてくる。そしてまた争い、滅びる。
この連鎖に終わりは来るのだろうか。
気になる。
もし来るとしたならば、その時は完全に滅んで、終焉を向かえた時であろうか。
ならば、試してみよう。 きっと何処かには、自分と同じ終焉を求める者がいるだろう。 時間はきっとまだたくさんある。 この感覚が消えるのを待ちながら、探してみよう。
アハ、アーハハハハ
笑い声が響く。